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ウィークリーな彼女( 改正版 )

「いふ☆すた」の「いふ」は、「もし」の「 if 」
本編は「もし、かがみとこなたが好きあっていたなら」を私の考えられる常識の中で動かしてみたストーリーです。
そして、このSSのタイトルは「いふ☆すた アナザーディズ」
つまりは、他の日々です。
本編でおこらなかった事柄。
「もし」の範囲内でうまれたパラレルなどを書いておこうかなと。
大体が一話完結物だと思います。

ちなみに今回のSS、ストーリーは本編とはまったく繋がっていません。
また、擬音を使って見ようかなと、ためしに沢山入れています。

>追記:只今コチラのSSの続編作成中♪
ちょっとだけ手直しもしていますのでよろしくお願いします。


ではでは、読んでいただけましたら幸いです。

こなかが度 ☆☆☆☆☆ (最高☆五つ)

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『 ウィークリーな彼女 』

「ぅお~っす、こなた!きてやったぞ~」

ガンガンと扉を叩く音。
まるで、趣味の悪い目覚まし時計の音のようだ。
深い眠りから無理やり覚醒を強いられ、私は眉間をこれでもかというくらい寄せていた。
私の返事も待たずに、鍵を回す音がガチャリと鳴り、続けて、重たい鉄の扉がガシャーン! とけたたましく騒音をたてる。

……まったくもって騒々しい。

こんなにも遠慮もなく私のアパートに侵入する人物は、私の知る限りでは強盗とかか、彼女のコトしか思い浮かばない。

「う~…う?  かがみ~?」

ばたばたと短い廊下を歩いてくる音も、何だかせわしない。

「うわぁ~ またちらかしたなぁ、こいつ」

寝室の扉の前で、ブツブツと文句を言っているのは私の親友、柊かがみだ。
高校時代からの付き合いで、卒業してからもちょくちょく二人で会っている。
……ていうか、ほぼ毎週、私の部屋にかがみが訪ねて来てるんだけどね。
私は閉じられたまぶたをゴシゴシとこすりながら、友人を迎え入れようと、スラリとベッドから足を伸ばす。
伸びる、私の白い足先。

うん……あれ?
あ~、やばいな、これは。

「入るぞー」
「あ、まって!かがみん」

二人の声が重なった。
無常にもがらりと開かれてしまった扉の、向こう側にいるかがみと私との視線が重なる。
そして何故か、かがみの視線だけ下に向かい、私の身体の方へ……。

『『あっ……』』 

再び重なる声。
少しの沈黙

「……あんたねぇ、なんでハダカで寝てんのよ?」
「……待ってって言ったじゃん、かがみ」

はぁ~~、っと、大げさに大きくため息をついた彼女は、無言でその辺に脱ぎ捨てられていた服をかがんで集め、ポイと無造作に私に投げつける。

「理由は後で聞くから、取りあえずなにか着なさいよ」
「……はぁい」

 ☆  ☆  ☆  ★  ☆

「で? なんで素っ裸で寝転がってたの? まさか……」
「いやいや、勝手に妄想中のところ、悪いんだけどさぁ?
 男とかそんなのじゃないよ?
 かがみだってそれはないってことぐらい知ってるじゃん」
「なんのことかしらね」

舞台は居間に移された。
コタツをはさんで向かい側に居るかがみが、ほおに手を付いてコチラを、じと~っ、と、見つめている。

「……いやね? 昨日は仕事が深夜遅くまでかかっちゃってね?
 ものすごぉく疲れて眠かったんだよ。
 でも身体がべたべたして気持ち悪かったから
 取りあえずお風呂に入ろうかな~って、お湯沸かしてて。
 服を脱いだのはいいんだけど……
 あぁやっぱり眠さには勝てないや……ってことになってね?
 そんで、もう一回、服を着るのも面倒だったから、『いいやー!』
 ってそのまま寝ちゃったみたいなんだよ~」
「……じぃ~~~……」
「…あはっ♪」
「…馬鹿ね」
「うぐぅ、相変わらずひどい…」

かがみは昔と変わらない、直線的な言動で私をなじってきた。

「だって、この真冬の寒いなか、いくら室内だからって
 スッパで寝る奴をなんて呼べばいいのよ?」

「……し、紳士?」
「…そういえば馬鹿は風邪をひかないっていうわね~」
「! ボケをスルーされたうえ、またバカっていわれたぁ」
「ほぉら、馬鹿言ってないで。お風呂入ってないんでしょ? 
 保温のままだったからまだ温かかったわよ。
 さっさと入って来な」
「ふぁ~い」

せっかくさっき着た衣服を再び脱がなきゃいけないなんて……
あ、そうだ。

「かがみ~ん」
「なんぞ~?」
「お風呂、覗 『かないわよ!』 」

『『 …… 』』

「ちぇ~」

かがみは今日も、いつものように冷たい。
仕方ない。素直に湯船に浸かって、せめて身体だけでも温めよ。
冷えていた手足が痺れるような感覚を楽しみながら、
ゆっくりと肩まで浸かる。
ふう、ごくら~く♪
ふん、ふん~♪……うん?
ドア越しにかがみがごそごそと動く気配。
まさか、あんなこと言って、じつは覗きに来てくれたとか?
高まる期待。しかし……

トン、トン、トン、トン、トン、トン、トン……

なにやら包丁で野菜を刻むような、軽快なリズムが鳴り出した。
あ~、今日はここでご飯を作ってくれるんだぁ。
でも…… 残念。
さっきだって、私のハダカを見たときの反応は冷たすぎるよね。
もっとキャアキャア言ってくれてもいいはずなのに。
まあ、私。全然、成長してないし。
見て楽しめるような身体じゃないんだけどね~。

今度は口の部分までお湯につけながら口からブクブクと泡を出す。
いまいち寂しい。
ボケてもツッコミが居ないのでは話にならない。
そろそろ出ようかな~。
かがみが何か作ってくれてるみたいだし。
何を作ってくれてんのかな?
この間はカレーを、鍋ごと持ってきてくれたっけ。
おかげで結構助かったな~。家計的な意味で。
それにかがみの料理もだいぶ上達したからなぁ。
結構美味しくて、私好みの味なんだよね。
うむぅ、気になる!

ザバァ、と、水を巻き上げながらお風呂から上がる。
寒かったから身体を洗わずに入っちゃったけど、まあいいか。
あとで入り直そうかな。

「――うん? こなたぁ~、出たの?
 そこにタオルと着替え、置いといたから
 それを着なさいよ」
「はぁ-い」

お風呂から出てすぐの棚にきちんと折りたたまれたタオルと服が置いてある。
おぉ、意外と家庭的。
なるほど、さっきのごそごそはこれだったか。
あ……でも、

「かがみ~ パンツがないよ~」
「ぁあ!?」

すごい勢いで、丸まったパンツが投げつけられた。
やさしいとか思ってたけど、やっぱりいつものかがみんだ。
上着を着ながら、てくてくとコタツの前まで向かった私を、あったかい料理とかがみが迎えてくれていた。

「おぉ、鍋ぇ。ナベだぁ!」

一人暮らしだから鍋ってなかなか出来ないんだよね。
ほら、一人鍋って寂しいし。
この匂いと色合いだとキムチ鍋かな?
ちょこんと前まで来て腰を下ろすと手を合わせる。

「いっただっき……」
「――ってこなた。あんた、髪ぐらい乾かしなさいよ」
「ええぇ~、いいよ~。あとでもう一回お風呂はいるし。
 今日はもう出かける用事がないからこのままでいいよ。
 それよりもナベナベ♪
 せっかくかがみが愛情こめて作ってくれたんだから」
「だ~め、風邪ひくわ。
 それにアンタ、ちょっとは身嗜みのこととか気を付けないと
 男にもてないわよ」
「別にもてなくてもいいもん。かがみがいるし」
「……馬鹿」

このかがみの「馬鹿」は、恋人同士で使う「馬鹿♪」とは違う、明らかに蔑みを含んだ「馬鹿」だ。
もう今日だけで何回言われたんだろうか。

「ほぉら、こっちに来なさい」

そういうと、かがみが私の髪にドライヤーをかけながら櫛をあてる。

「一人で出来るよぉ」
「う ・ ご ・ か ・ な ・ い !」
「ふぉ!」

顔におもいきり温風を当てられた。武器は卑怯だよ。
しかし…うーん、少しこのシチュは恥ずかしい。
風を送りながら時には手で、時には櫛で、私の頭をなでてくれる。
こ、これはっ……

「かがみ、お母さん?」

ザクッ!

「ぎゃ」

櫛を脳天に突き刺された。だから、武器は禁止だって。

「はい、出来た」

そうこうしてる内に終わったのだろう。
かがみがポンポンと、私の頭をやさしく、叩く。

「じゃ、ご飯にしましょ?」
「――っ!」

きっと……
きっとかがみは、私を殺す気なんだ。
だって、今、一瞬見せた、かがみの笑顔。
明らかに致死量の萌え成分が含まれてたもん。
お父さん、……先立つ娘をお許しください。
死因は……あなたの憧れの……『 萌死 』でした。

「こ~な~たぁ。早く~」

 ――それから30分後。

「あー、おいしかったよ、かがみ。ありがとー」

すっかり鍋の中身をカラにし、おおきくなったおなかを擦りながら、私はごろんと横になる。
そのままの姿勢で視線を上にあげてみると、私の瞳にキッチンで食器を洗うかがみの姿が映りこんだ。

「ほぉら。寝るな、行儀の悪い」
「むぅ~~…… かがみってさぁ。なんだか……、お母さん?」
「お母さんって言うな」

たまたま洗っていたであろう、その手にもった包丁が怪しくひかる。

「ちょっ…怖っ!」

 もうそれは凶器だよ。

「……じゃあさー、なんなのさ? う~ん……おしかけ女房?」
「別にアンタの女房になったつもりなんてないわよ」

 作業をしながらしれっと言う彼女。

「でもさ。週に一回は来てくれて、ご飯を作ってくれたり~、
 掃除や洗濯とかをしてくれて、時々、ひざまくらで耳掃除
 なんかしてくれる人をなんて言えばいいんだよ?」
「おいまて、ひざまくらなんていつした!」
「あ、ごめん。それ、私の願望だった」

私にツッコミを入れる為に、一瞬だけだったけど、視線を向けてくれた。
お、やっとこっちを見てくれたね。
たった一瞬のコトなのに、なんだか私のココロが躍る。

「ったく……いつも言ってるよね? 
 私は、ただこなたがだらしない生活を送ってないか心配なだけ。
 アンタ、実家ではちゃんとやってたのに一人暮らしになった
 とたん、全然、家事とかしなくなったじゃない」
「いやー、仕事が忙しいんだよぉ」
「まったく……ブツブツ」
「いつも……ありがとう。かがみ」
「……ぷ、ふふ、何あらたまってんのよ、こなたらしくない」
「あー、ひどいなぁ。これでもいつも、すごく感謝してるのに。
 いいさ、もう二度といってやんないもんね!」
「ふふっ、そうしなさい? そのほうがアンタらしくていいわ」
「むぅ~~!」

かがみは作業が終わったのか、着ていたエプロンを畳んで棚においた。
続けて、自分のコートへと手を伸ばす。

「……もう、帰っちゃうの?」
「そうね、もうそろそろ帰らないと、家に着くのが遅くなっちゃうし」

自分のバックを取り上げると、それを肩にかけ、薄く微笑み、私に背中を向ける。
そうか、もう、そんな時間なんだね。
でも……うん、やっぱり。
帰って……欲しくないよ。

「なら……ならさ! ここに泊まっていきなよ。
 服や歯ブラシならあるんだしさ」

私はかがみのそばまで駆け寄ると、意識的に玄関のほうを身体で隠した。
かがみと玄関をさえぎる形。
精一杯、横に両手を広げる私に、かがみはちょっとだけ、困ったように眉をハの字に曲げる。

「ばぁか。私は明日、仕事が早いのよ。そこをどけなさい?
 また……来週も来てあげるから。……ね?」

はは、まるで子ども扱いだねぇ。
まるでかがみ、わがまま言ってる子供をあやしているお母さんみたいだよ。
まぁたしかに。私が今やってることってけっこう子供みたいかも。
……ふむ、子供かぁ。
……よし、恥ずかしいけど。

「……かがみがさぁ、私のおでこに、ちゅ~、って
 キスしてくれるなら。どいてもいいよ?」

ふふ、どうだ、わが身を犠牲にした荒業。
これは流石にかがみも恥ずかしくて出来ないよね。
これでかがみはお泊り決定!

「……キスを?」
「そうだよかがみ♪」

かがみの顔が一瞬赤に染まる。
ふふふ、効果覿面だね。
そうだ、お布団用意しないと。
一緒の布団、でもいいかなぁ? なぁんて――

「……それでいいのね?」
「うん!」

私の視界に陰が指す。
 
……ふぇ?

そうして、頭にそっと差し伸べられた、かがみの手。
左手は私のうなじあたりにそっとそえられ、右手は前髪をやさしく持ち上げて。
まるで、私の頭をなでるように……頭上におかれ、
そして、

「――ふ、ふぁぁぁぁあぁっ!!」

 ☆  ☆  ☆  ☆

「じゃあね、こなた。また来週♪」

後ろでガチャリと静かに閉まる鉄のドア。
かがみが去ったあと、取り残された私は、へなへなとその場に崩れ落ちた。

こ、腰がぬけた……
まさかかがみからあんなことするなんて!
……まだ、おでこの真ん中あたりが、熱い……。
 
壁に手をつきながらよろよろと立ちあがる私の視界に、
 
うん? あれは……

その視線の先、正確にはキッチンの流し台の横に、見慣れないプラスチック製の箱が置いてあった。
……かがみの忘れ物かな?
走れば何とか間に合う、けど……
今のさっきじゃ顔を見るのも恥かしくて……、
うぅ、どうしよう……。
でもかがみが困っちゃうとイヤだし、持って行ってあげようか。

でも持ちあげた瞬間、違和感を覚えた。
……これは、もしや。
私はおもむろに、その箱を開ける。
お弁当だった。
そこに一枚の紙切れが添えてある。
そこには、

「お仕事、がんばってね」

と、可愛く一文。
私は思わず、どさり、と派手に床に崩れ落ちた。
 
……かがみ様、今日のあなたには正直もう完敗です。

かがみお手製のお弁当を冷蔵庫に入れ、よたよたとおぼつかない足取りで居間まで歩いていく。
私はコタツに腰まで入れるとそのままさっきのように寝転がって天井を見上げた。

かがみは来週も……。
多分、そのまた来週も、変わらず玄関にある鉄の扉の騒音とともに、私に会いにきてくれるだろう。
そしてこの場所に、
怒った顔。
悲しい顔。
優しい顔。
愛しい顔……。
さまざまな表情をそれにあった音とともに置いていってくれるはずだ。

そんなかがみを私は好きだ。
かがみが世界で一番大好きだ。
そして、多分、かがみも私を好きだと思ってくれてるはず。

でも、その想いはまだ、一度でもお互いで確認しあったことはない。
必要ないっていうのもある。
でも……
確認の必要もないココロの距離で、ずっと親友として居続けた私たちは、きっと、臆病にもなってしまっているんだとも思う。
今のこの、一週間ごとの生活が。この距離感が。
とてもとても居心地よくて、
これ以上近くなってしまう関係を、ギリギリのところでお互いが避けている。
今日みたいに私がかがみと仲良くなりたいって思っているときは、かがみが逃げて。
かがみがデレ期のときには私がからかって。

そんなギリギリの距離感が私は好きだった。
だけど……そろそろ、こんなの終わりにしないといけないな。
 
私たちはもういい大人で、高校や大学時代みたいに、いつまでも子供みたいな恋愛をするような歳ではない。
このまま、はっきりとしない関係が続いても、かがみを束縛してしまうだけだし、もしかがみに親友とは違う、ホントの恋人なんて出来たなら、私は絶対に嫉妬をする。

だから、もうそろそろ終わりにしよう。
私から、かがみに言うんだ。

『 大好きだ、ずっと一緒にいよう 』

……って伝えるんだ。
拒否権なんて認めない。
好きあってるのに放れ離れなんて、そんな悲恋は違う世界でやってくれ。
私はかがみを離さない。
……あきらめたりなんか、しない。

さぁどうすればいいかな。
そういえば、同僚から映画の試写会のチケットをもらったっけ?
いつだろう……って、おぉ、ちょうど来週。ぴったしじゃん。
これは運命的なものを感じるね。
あ、そうだ!
来週は、私がかがみの家に行こう!
今までなんだかんだで、引越しのとき以来、行ってないからね。

よぉし、決まった!

私は紙とペンを取り出して、まだ了解も得ていないデートの計画を練り始めた。
少し不安もあるけれど、大丈夫、二人なら何とかやっていける。
だから変わろう。
かがみと毎日一緒にいる為に。

「 ウィークリー 」

から

「 オールウェイズ 」へ……

~ウィクリーな彼女~   END



■続編  Ani time

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>ちょっと魔改造。
英語力のなさが浮き彫りにされていますが
まぁ、許してください><
ではでは、続きは出来次第投下いたします^^

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